オートバイの安全装備ってなんのために要るの?
オートバイに乗るにあたって法律的にはホムセンの¥2,000くらいの半ヘルだけをかぶっていればおまわりさんに怒られることはないでしょう。
しかし転倒は予期せぬタイミングでやってきます。
転倒するとアスファルトなどの路面、そしてバイクの車体と戦うことになります。
立ちゴケならせいぜい擦り傷打撲などで済みますが、スピードが出ている時コケると路面はおろし金に変わります。
車体に足が挟まれて熱いエンジンに押し付けられれば足の筋組織とお別れすることになります。
今回は北海道で出会った人から、僕の着ているプロテクターなどを見て、こんなものがあるのかと感心されることが多かったので記事にまとめてみた次第です。
この記事で僕の着ている装備を紹介しつつこんなものもあるのかと知っていただければ幸いです。
安全を思うなら フルフェイスヘルメット
夏場、特にアメリカンバイクに乗る人などは特に軽装で乗るきらいがあります。気持ちはわかります。暑いですもんね。
ジェットヘルメットなんかも側頭部を守れるので安全性は半ヘルやダックテールよりは高いと思われます。
しかし実際に事故を起こすとフルフェイスヘルメットの顔面側が当たる場合が多いようで、自身の歯でできるだけ長く食事を楽しみたいならやはりフルフェイスヘルメットの方がよいのではないでしょうか。
詳細な例は交通事故総合分析センターでどうぞ。
さて、本題ですが、急にフルフェイスヘルメットを被れと言われたところで、
視界が狭いのではないか
とか、
アメリカンバイクにフルフェイスは似合わねえ!
とお思いの方は多いと思われます。
個人的には視界に対してフルフェイスヘルメットで困ったことはありません。
被っている時目の動く範囲にヘルメットの端が入ることはありませんでした。
後者に対して個人的には
SIMPSONなら似合うんじゃね?
と思います。
アメリカンバイクとフルフェイス
僕はSIMPSON BANDITを被ってます。個人的にけっこう気に入ってます。
他にもARAIやSHOEIやOGKカブト等の主要メーカー、特にOGKカブトなんかは安くて頑丈ですので初めてフルフェイスヘルメットを買う方にはオススメできます。
とはいえ気に入ったものを買うのが一番です。
好きなGTライダーのレプリカモデルとか買うと幸せになれますよ、多分。
ヘルメットを選ぶ際のポイント
- できればフルフェイス(いやならせめてジェット)
- 最低限CE規格を通っている
体を守る プロテクター
俺の身体は鋼でできている!という方には必要ないかもしれませんが、大抵の人は肉と骨でできているので必要かと思われます。
事故を起こした際、意外にも胸をハンドルにぶつける方が多いようで、胸骨の下は主要な臓器が入っているため折れた胸骨が刺さったりすると大変危険です。
背中から落ちれば脊髄に重大なダメージが入って寝たきりなんてこともあり得ます。
また、肘や膝は転んだ時真っ先につくので関節を怪我すると今後の生活に苦労するでしょう。
腰を打って骨盤を骨折すると命にかかわります。
でもバイク用のジャケットってダサいじゃん!
という方もいらっしゃるようですが、最近のジャケットはかっこいいデザインのものも多くなってまいりました。
それでも気に入ったのがない!
とお嘆きの方にはこのインナープロテクターのコミネフルアーマードボディジャケット SK-676をお勧めします。
私服の下に着れるのでシーズン問わず着られます。
下半身もコミネSK-612ならお気に入りのチノパンの下だろうがリーバイスやエドウィンの下にも着ることができます。
ここだけの話、この下半身プロテクターはスノーボードに行く際に履いていくと、膝をついて人を待ったりする時や転倒時に大いに役立ちます。(経験談)
プロテクターを選ぶポイント
- CE規格を通っている
- ウレタンのものより強化プラスチックのハードプロテクターを選んだ方が良い
- 格安なプラスチックのものはやめておいた方が賢明
無いと走りづらいし手が危ない グローブ
バイクから落ちる際、反射的に手をつくことも多いでしょう。
某バイク用品店にグローブ無しで手のひらを着いたあとの写真が飾ってありましたが、ものすごく痛そうでした。
普通のホームセンターやアパレルメーカーの革のグローブでもかなり防御力はありますが、夏場は暑い上に汗をかくと蒸れます。
個人的に手のひらにスライダーがついているものが理想だと思います。
いざ転んだ時にスピードが出ているとアスファルトはおろし金と化します。
そんなときにスライダー無しのグローブだとあっという間に削れて手のひらがすりおろされ始めます。
グローブを選ぶポイント
グローブを選ぶ際は季節ごとの快適性以外は以下の点を重視すれば安全かと思われます。
- プロテクターが入っている
- 手のひらにスライダーが入っている
- 季節に合わせた素材のもの
冬場はプロテクター入りの冬用グローブか雪が積もったり路面が凍結するのでバイクに乗らないのが一番だと思います。
あと寒さを防ぐだけならハンドルカバーなんかが有効です。
これであなたの愛車も新聞配達のカブ
くるぶしは守ろう 靴
転んだ時にくるぶしが削れると歩けなくなりますし、普通のスニーカーなんかで乗るとギアチェンジの際つま先を使うのですぐにボロボロになったりします。
ポイントはつま先が丈夫でくるぶしが守れるという2点が叶うかどうかです。
僕個人はくるぶしが守れる、つま先が頑丈というところに注目し、専らエンジニアブーツがいいのではないかと思っています
結構高いよ!という方はワークマンなどで売ってる鉄板ブーツがオススメです。僕はこちらを履いています。
大体3年くらい履くと底がなくなるのでその頃が替え時です。
番外編 バイク用エアバッグ
車では当たり前になったエアバッグですが、バイクは一部の車種以外エアバッグはついていません。
そこで紹介したいのが光電工あたりが出しているヒットエアー。
お値段は普通のプロテクターに比べて張りますが、プロテクターを着た時のゴツゴツしたのが嫌な人にはいいのではないでしょうか。
それにいざエアバッグが展開した後も破れていなければボンベを替えればまた再使用することができます。
車体につけたピンが外れることで展開するようです。
僕は使ったことありませんが、プロモーションでちょくちょくバイク用品店に来て実演している人を見たことがあります。
一瞬で展開して地面につく頃にはエアバッグで身体を支えられていました。
あと実演のお兄さんがやけに楽しそうでした。
最後に
安全のことを考えればプロテクター入りの革つなぎが一番といえばその通りなのですが、高額ですし、街乗りには向きません。
なのでできるだけ無難な物を紹介させていただきました。
つけるか着けないかは乗る人次第ですし、自己責任といえばそれまでです。
しかし事故はいつ起こるかわかりません。
いくら自分が気をつけていてもよそ見してる車に追突されたり、携帯をいじってる車やスクーターにぶつかられたりともらい事故はどうすることもできません。
また、僕も車を運転する側になることもある身としてもしもの時、せめてぶつかってしまった時、相手がちゃんとした装備でいれば軽傷で済んだのになんてことにならないよう、たとえ僕個人の利益にならなくてもプロテクターの普及に積極的に取り組んで行きたいと思っています。
「バイクは危ない」
というのは軽装で事故を起こして怪我をする人が多かった時代の言葉なのではないかなと僕は思っています。
適切な装備で適切なスピードで走ればもらい事故以外はよっぽどのことが無い限り防げるはずです。
それでも起きてしまったときのために、転ばぬ先の杖としてこれらを身に着けておくことは決して無駄ではないと思います。
これらの装備が役に立つことが無いまま、バイクを降りるその日まで過ごしたいものです。